改善されたとこはされて、されてないとこはされてない。そんな感じ。
熱血成分が裁判シリーズばりになったことが最大の収穫かもしれない。
前作は御剣らしい華麗さだったが、おとなしすぎたのだよ。
【システム】
問題点であったロジックと推理のコマンドは改善なし。てかより理不尽。
特に後者は、調べるコマンドで同じメッセージが出る場所が広く、その中でのポイントを指摘しなければならない場合がある。つまり、完全に自力。チョコ宝箱は酷い。
新要素のロジックチェスは時間制限選択肢という、らしくないとも新鮮とも言える要素。
言ってみればいわゆる誘導尋問ですな。セリフ回しが面白いが、間違えた時のセリフが固定なのがちょっと。せっかくの選択肢なんだから、そこは間違えるのが楽しい状況が欲しかった。
ゲージ回復、秘密を引き出す手段として使うなど、サイコ・ロックとの類似点があるものの、こちらはストーリー的に手詰まり感が出た時に「アレの出番だ!」とばかりに出てくる。
いろんな意味で、気分を変える手段としては悪くないんじゃないかと。
あ、前記事からぬすみちゃんのこと忘れてた。
現場の再現が、情報が集まるごとに更新されて真相に近づいていくのは楽しい。
でもどう考えてもチートな機械。
対決パートは相変わらずシチュエーションが秀逸。熱血寄りにはなったか。
集団戦が少し多くなったかな?最終話以外でも助け舟が出てくる。
信楽さんが「こんな時お父さんならどうするか」って言うのが多いか。
前作最終話以来始めたなるほどくんを参考に始めた「発想の逆転」も多用。
お父さんが使ってたって事情で使い勝手がよくなったか。
【ストーリー】
前作より各事件の独立性が高くなり、それでいて「使用してない証拠品」という形を主体に、謎を残すことで黒幕の存在を匂わせていく造りになった。
前作の1〜4話みたいな、5話のお膳立て感はなくなってると思う。
3話は確かにあれが最終回でも違和感ないよね。
安易に組織を最後に持ってこなかった点も素晴らしい。
ただまあ、トリックが段々ショボくなってくのはアレか。最後は大味。
今回は御剣親子を主体に「親子の絆」が軸になってる話で、破った人間はもれなく制裁される。
こういうわかりやすさ…もとい露骨さが好きよ。
探偵役から抜け出て完全にストーリーの主軸に御剣が据えられた点もうれしい。
その分2〜5話にかけて恐ろしいまでに追い詰められるんだけど。権力って理不尽。
あとは、本人のストーリーが完結していながら全話で目立った美雲ちゃんが収穫か。
4話はぬすみちゃんに無双させないためにある…という考えはひねくれすぎか。
解決できなかった事件を18年越しに追うのが目的だから仕方ないかもしれないけど、信さんを操作できる期間が短すぎたのは残念。
裁判シリーズやった人ならお馴染みの弁護士心得も出るので、そのルーツを辿っていくためにもぜひ次があるなら最後まで操作させてほしい。
追い詰められる状況が多い中での真の意味での逆転が多かったので、熱血分は高い。
ただ、1〜5話まで裏でしっかりとつながったストーリーは熱い分詰め込みすぎな印象。
裁判1〜3の綾里関連事件を1本でやってしまったようなものと思えばいい。
サブキャラの使いどころも上手かった。前作みたいに最後に全部持っていくキャラはおらず、それでいて重要な役割を果たすキャラもいた。
特に、茜は「不正の入り込む余地のない鑑識」として非常に有能。
しかしオバチャンが出なかった。なぜだ!
ラベル:ゲーム