これがレンちゃんだったら引き受けまい。そもそもその引き受けすら勝手にやったんだけど!
ブサイ王女サイド→http://takumasiizassou.seesaa.net/article/231642921.html
主=主人公 ナ=ナツミ ブ=ブサイ パ=パカーディ ハ=ハーシバル カ=カンドリー
エ=エンゼルモ=モッチー ミ=ミタカ ホ=ホーキン男爵 船=一般船員 民=一般市民
バ=バジリスク 兵=一般海兵 グ=グントラム 部=海賊部下 亀=亀田 ヒ=ヒガキ
【クインシティ到着時】
ナ「そこの船、止まれ!上陸前に入国検査をするぞ!」
主「入国検査?」
モ「積荷を調べて、税金をとるのでやんす。まあコンキスタ号は冒険用だから、商品なんて積んでないので特に問題ないでやんすけどね。」
ナ「海軍のナツミ海尉だ。お前がキャプテンか?」
主「ああ。」
ナ「今、わが国はツンドランドと戦争中だ。武器の輸出入は許可が必要だぞ。・・・おい、なんだこのカゴは。」
主「ああ、それは・・・」
(バキッ!)
ハ「わっ!オレの虫カゴを!」
ナ「なに、以前こういうカゴの底に密輸品を隠して運ぼうとした者がいたんだよ。よし、特に問題はないようだな。上陸してもいいぞ。」
ハ「・・・ちょっと待てよ。オレのチョウを逃がしておいて一言の謝罪もなしかよ。」
モ「(バカ、やめるでやんす!あいつらはこの国の兵隊でやんすよ!)」
ナ「まあ、カゴを壊してしまったのはたしかに悪かったが、あんな虫なんかどうでもいいだろ?」
ハ「むしろそっちが重要だったんだよ!せっかくの発見だったのに。」
ナ「なんだ、お前は学者か?だったら図書館の中にでもこもってる。危険な海になんかに出てくるな。」
ハ「博物学者が外の世界に出なくてどうやって研究するんだよ。」
主「ハーシバル、そのくらいにしろ。チョウならまた捕まえればいい。」
新鮮な野菜があるんだから
【最初のうろつき】
ナ「よーし、全員その場を動くな!おめでとう。諸君ら全員に、栄光あるグレートクイン海軍に志願する権利を与えよう!」
【3回目】
ブ「あら、元気そうね。ご注文はなあに?」
主「キミはいろんなところで働いてるな。」
ブ「なにより経験が大事だからね。将来、きっと役に立つでしょ。」
主「じゃあ船には乗った?」
ブ「船の仕事は力仕事ばかりだから私にはムリね。」
主「仕事じゃなくて、船で旅するんだよ。せっかくこんな港町にいるんだから、外の世界も見てきたらどうだ。なにより経験が大事なんだろ。」
ブ「外の世界?」
主「そうだよ。俺の生まれたパラポルトなんて、太陽の明るさが全然違うんだぜ。街の色も、白とか黄色とか赤でここよりずっと明るい色が多いしな。」
ブ「へえ、そうなの?」
主「ほら、行ってみたくなっただろ!」
ブ「でも・・・連れ去られてどっかに売られちゃうかも。」
主「ああ、信用できる船に乗らないといけないよな。とりあえず、俺の船なんてどう?」
ブ「・・・・・・・・・。」
ナ「おい、お前。そこで何をしている?」
ブ「兵隊さん、この人がさっきからしつこいんです。」
主「えええっ!?」
ナ「貴様、ついに犯罪に手を出したな。」
主「いや、そうじゃなくて!世間話をしていただけだから!じゃあ、ブサイまたな!」
(タタタタタッ・・・)
ナ「なんだあの男は。」
ブ「ふふふ、面白い人。」
【4回目】
パ「ふんふふふふーん♪」
ナ「お待ちください!勝手に出歩かないでください!」
パ「ははは、よいではないか。部屋にこもっていたのではいささかつまらぬ。しっかり余を警護するのじゃぞ。」
主「・・・ひょっとしてアレか?」
ハ「たぶん、アレだな。」
パ「はっはっは、今日は気分がよいぞ。ホレ!」
(ばらばらばら)
主「おいおい、金をバラまいてるぞ。」
ハ「こりゃ、この国の未来は暗いな。」
モ「やったー、一枚ひろったでやんす!」
【探知機奪還前にツンドランドで「封鎖線突破」】
ナ「パラポルトの船だと?停船命令は出したのか?」
船「はい。ですが、無視しています。」
ナ「(気の進まない任務だが、これも王女様のためだ。) よし、全力で攻撃する!・・・。」
海戦後
ナ「そんなバカな!?」
船「キャプテン、早くボートに!」
街探索後
ミ「はいはい、配給のおかゆだよ。たっぷりあるからちゃんと並べよ〜。」
ナ「ううう、王女様を守るためにはオレが昇進しないといけないのに。」
【カンドリーイベント】
ナ「ん?なーんだ、またお前たちか。」
ハ「よお。」
主「最近よく会うな。」
ナ「おや、いつものメンバーに一人足りないようだが。」
主「ああ、カンドリーなら海軍のオニザメって人に呼ばれていろいろと勉強してるよ。」
ハ「なんだか今日は最終レッスンとか言ってたな。」
ナ「なにっ、オニザメ!?」
主「どうしたんだ。」
ナ「そうか・・・海軍だけではなく外部の人間まで毒牙に・・・」
主「おいおいなんの話だ?」
ナ「あ、いや、なんでもない。まあ、私生活まで海軍は関知しないからなあ。しかし最終レッスンか・・・カンドリーとか言うヤツが帰ってきたら、優しくしてやれよ。」
主「?」
(その夜、帰ってきたカンドリーは妙に疲れきっていて、口数が少なかった・・・)
【王女誘拐】
ブ「あら、めずらしい組み合わせね。ご注文はなに?」
主「あれ、二人は知り合いだったのか?」
パ「こんなところで親しく話しかけては王女の身分がばれてしまうぞ。」
主「隠す気なんてないくせに。」
パ「・・・どうも以前からお主はなにかカン違いをしているような気がするのじゃが。」
(どかーーん!)
主「なんだ、今の大きな音は?」
(バタン!)
グ「ようし、全員そこを動くな!なあに、おとなしくしてりゃ関係ないヤツにはなんにもしねえよ。」
主「あいつはオオカミ頭!」
パ「かっ、海賊!?」
グ「いたぞ、王女はあそこだ。さらっちまえ!」
部「へい!」
ナ「そうはいかないぞ、無法者どもめ。」
部「げっ、海兵!?」
ナ「残念だったな!この酒場は、われわれがひそかに警護を行って・・・」
(ガキィン!)
グ「誰かと思えば、いつかのガキか。」
主「父さんの仇だ!」
(どかっ!)
グ「威勢はいいが、まだまだ未熟だな!」
主「くそっ!」
ナ「おいこら!この海賊どもは、われわれの相手だ。ジャマだから民間人はすっこんでろ!」
主「そんなこと言ってる場合か!」
(バン!バン!)
民「うわー!」
民「ひいー!」
主「あいつら、こんな場所で発砲を!」
ナ「ええい、こっちも撃ち・・・」
主「だめだ!大勢巻き添えになるぞ。」
ナ「おい、どこに行く!」
主「撃つな、撃つな!」
兵「うわっ、おい、じゃまだ!」
パ「いったい何がどうなっておるのじゃ?」
主「おい、海賊の狙いはあんただ、さあ早くあっちに行け!」
パ「え?うわ、何をするー!」
ブ「きゃあっ!」
主「なんだ?おい、その子は関係ないだろ!」
グ「よし、爆弾を使え!・・・ずらかるぞ。」
部「ヘイッ!」
(どかーーん!)
主「うわっ!くそっ、なんてことだ。」
ナ「大変だ、王女様が!」
主「・・・王女様ならそこで無事だぞ。やつら、何をカン違いしたかブサイの方をさらって行きやがった。」
ナ「・・・カン違いじゃない。さらわれたのは、ブサイ第一王女だ!」
主「へ?」
パ「大変なことになったのう。」
ナ「パカーディ様は早く安全な場所へ。」
主「ちょ、ちょっと待った!パカーディが王女じゃないのか?」
パ「いや?余はツンドランドの亡命貴族じゃよ。いやあ、世が世ならツンドランドの皇女という可能性がないこともないがのう。」
主「な、なんだってー!?」
(そして・・・)
主「まさか、あの子が王女だったなんて。」
ハ「どうやら身分を隠して、街の人の声を聞いていたようだな。」
主「サボって遊んでるというウワサは?」
ハ「本来、そういうのは王女のやることじゃないからな。王室じゃ変人で有名で、王女としての務めであるパーティなどにはろくに出席せず、民と交流していたらしい。」
主「おいおい、ダメな人どころか前途有望じゃないか。・・・ん?」
ナ「・・・・・・・・・。」
主「あんたは海軍の!」
ナ「ああ、お前は!」
主「あれからどうなったんだ。」
ナ「うるさい!お前がわれわれのジャマをしなければ王女様もご無事だったのに!」
ハ「自分の無能を人のせいにするなよ。」
ナ「お前、あの場にいなかったくせに勝手なことを言うな!」
主「それより、王女様はどうなったんだ。」
ナ「・・・海賊団は身代金を要求してきた。政府はそれを無視する気だ。」
主「え?」
ナ「国家が、海賊の言うことを聞くなどあってはならない。女王様も政府も同じ意見だ。そもそも、誘拐自体がなかったことになっていて、王女様はご病気と発表されている。」
主「なんだって!」
ナ「・・・・・・・・・・・・。たのむ、王女様を助けてくれ!」
主「え。」
ナ「オレは軍人だし、船は海軍のものだから命令にしばられて勝手なことはできないんだ。だが、この国にはあの方が必要なんだ。」
【王女救出作戦】
開始時
パ「余も、あの事件では責任を感じておる。ナツミ殿とも協力して情報を集めた結果わかったのが・・・ここだ。」
主「海賊のアジトは、その島なんだな。」
ナ「ああ、こちらが協力できるのはここまでだ。では、王女様をよろしく頼むぞ。」
主「ああ、まかせてくれ。おい、ハーシバル!二人をボートで港まで送って来てくれ。」
ハ「・・・・・・・・・。」
ナ「なんだ、どうした?」
ハ「お前、オレたちに丸投げしてなんにもしない気か?」
ナ「し、仕方がないじゃないか。前にも言ったようにオレは軍人で・・・」
ハ「本当に国のことを考えてるんだったらいくらでもできることはあるだろう。結局、お前は自分の地位が大事なだけなんだよ。」
ナ「な・・・なにも事情を知らないくせに勝手なことを言うな!」
パ「二人とも、もうそのあたりでやめよ!・・・たしかに肩の荷を下ろした気分になっていたのは事実じゃ。まだ何かできることがないか、もう一度検討してみよう。」
島到着時
亀「チェンジでやんす!」
ブ「は?」
亀「おしのびで民と交わるお姫様って聞いてすごく期待してたのに!アンタ、なんでそんなに地味な外見なんでやんすか!」
ブ「・・・・・・。」
亀「その無表情もいただけないでやんす!もうちょっとおびえたり、気丈ににらみつけたりとか、もっと演出に気を配れでやんす!とっととこいつを牢にもどせでやんす!」
グ「へいへい。」
ヒ「しかし、天下のクインシティの王女をさらったとなれば、わが海賊団の悪名もさらにとどろくというものです。」
亀「・・・本当にあれは本物の王女なんでやんすか?まちがってその辺の娘をさらってきたんじゃないでやんすよね。」
ヒ「海賊の中に女一人連れられてきて平然としてるんですよ。まさに女王の資質じゃないですか。」
亀「それが気に入らないのでやんす!かわいげがないでやんす!」
ヒ「(かわいげがない、ねえ・・・それがカリスマってもんでしょうに。)」
亀「それにしても、いつになったらグレートクインから身代金が届くのでやんすか!こうなったら、海賊艦隊で様子を見に行くでやんす!」
グ「ボスに嫌われたな。へへ、おたがい顔じゃ苦労するな。」
ブ「それはどうかしら。」
グ「ん?」
ブ「あなたは実に海賊らしい外見だし、私はこの姿で損をしていると思ったことはないわ。」
グ「ほお・・・わかってんじゃねえか。頭のいい女は嫌いじゃねえ。へへへ、身代金が手に入ったらオレの女にしてやるぜ。」
(スタスタスタ・・・)
ブ「(・・・誰か助けて・・・)」
救出
ブ「あっ、あなたは!」
主「ブサイ、だいじょうぶか!?海賊たちにひどい目にあわされなかったか?」
ブ「え、ええ。これでも一応、人質なので、大事に扱ってくれたみたいです。」
主「なんだかいつもとしゃべり方がちがうな。とにかく、早く行きましょう。えーと、王女様。」
ブ「あなたには、ブサイでいいわよ。まさか、あなたが来るなんて。まあ、今は戦争中ですものね。海軍も私のために船を出すわけにはいかなかったのですね。」
主「あ、いや、そのあたりの話はここを出てからするよ。」
ブ「?ああ、ごめん、忘れてたわ。」
主「何?」
ブ「助けに来てくれて、ありがとう。」
(そして・・・)
グ「くそっ、やっぱり王女がいねえ。沖合いの海賊艦隊に連絡しろ。」
部「ボスに怒られますね。」
グ「・・・何を言ってやがる。王女はオレたちで取り返すんだよ。ボートを運んで来い!」
主「よし、上陸した海岸に戻ってきたぞ。王女様、ボートへどうぞ。」
ブ「・・・身分を隠していたこと、怒ってる?」
主「びっくりしたけど、怒ってはいないかな。」
ブ「そう・・・よかった。」
(ドーン、ドーン)
ブ「あの音は?」
主「大砲の音だ!急いでコンキスタ号へ戻るぞ!」
亀「くくく、残念」だったでやんすね。オイラのアジトから王女を取り戻そうだなんて、ずうずうしいにもほどがあるでやんす!」
ヒ「・・・ほう、コンキスタ号?こんなところで再会するとは。」
モ「あ、キャプテンおかえりでやんす。」
主「状況を報告しろ。」
モ「海賊船4隻に包囲されてるでやんす。」
主「まずい状況だな。で、どうして落ち着いてる?」
モ「いま、引き潮でやんすからね。座礁が怖くて、向こうは近づいて来れないのでやんす。」
主「そうか!王女様が乗っている可能性があるから、本気で砲撃もできないな。じゃあ、こっちはスキを見て強行突破を試みるか。」
ブ「すぐに海面を照らして!」
主「え?」
ブ「私が海賊なら、闇に乗じてボートでこっちの船に乗り込みます!」
(ブン!)
(ドスッ!)
(ばたっ!)
ブ「えっ、〇〇!?」
カ「〇〇!?」
ハ「おい、〇〇!」
(この2人以外でパーティイン中のキャラのセリフ追加。レンなら「そんなっ!?」)
部「・・・・・・・・・。」
モ「いつのまにか、海賊たちが乗り込んで来ているでやんす!」
グ「一番偉そうなやつをしとめたが・・・なんでえ、よく見たらいつかのくそガキじゃねえか。」
主「・・・オオカミ頭・・・」
グ「おいおい、ムリすんなよ。さっきオレが投げたオノが背中に刺さったままなんだ。ヘタに動くと死んじゃうぜ?」
主「はぁはぁ・・・これでも・・・キャプテン、だからな。」
グ「ガハハハ、いい根性だ。その根性に免じて、お前のバランスを良くしてやろう。」
主「・・・バラン、ス?」
グ「おお、そうよ。背中だけじゃバランスが悪いだろ?体の前にもオノを突きたててやらあ!ん?」
ブ「・・・・・・・・・。」
グ「おいおい、お姫様。何のマネだい、そりゃあ?」
ブ「わ、私に戦う力はないけれど、盾になるぐらいなら、できます。」
グ「ケッ!つまんねえことすんじゃねえよ。オノが刺さるとドバドバ血が出てメチャクチャ痛えんだぞ?お前きたいなきゃしゃなヤツだとショックですぐ死んじまうぜ?だから・・・そこをどけって言ってんだよ!」
ブ「・・・。」
グ「・・・てめえ・・・」
部「隊長、だ、だめです!ボスに怒られる!」
(バキッ!)
グ「ざっけんな!オレに指図するんじゃねえ!・・・じゃあ死ねよ、このくそ女!」
(ぶんっ!)
ブ「あっ!」
(ガキィン!)
ブ「・・・〇〇?」
主「痛みが・・・少し落ち着いてきた。ブサイの仕事はグレートクインをいい国にすることだろ。だから、戦うのは俺たちがやる。」
戦闘
グ「・・・気にいらねえな。気にいらねえぞ、くそガキ。あんまりカッコつけてると長生きできねえぜ。」
主「はぁはぁ・・・た、試してみるか、オオカミ頭?」
グ「オオカミ頭じゃねえよ。グントラム様と呼べよ、くそガキ。」
主「俺も・・・くそガキじゃない。・・・キャプテン〇〇、だ!」
グ「ああ、もし覚えていたらその名を墓石に刻んどいてやるよ。だが死にかけのやつにとどめを刺すのはオレの仕事じゃねえなあ〜♪おいっお前たち、かかれ!」
戦闘
グ「・・・・・・。ああ、役に立たねえ部下どもだ!」
部「た、隊長?」
グ「すっこんでろ!・・オレがやる。」
主「・・・・・・来い。」
(海賊船デスポート号)
亀「むこうの船は大さわぎでやんすね。ここから高みの見物でやんす。」
(どかーーん!)
亀「な、何事でやんす!」
部「沖合いから砲撃されています!グレートクインのフリゲートです!」
亀「なんでやんすと!?」
部「と、となりのブートン号が撃沈!」
亀「なんでやんすとー!」
ナ「信号旗を上げろ!こちらはハンター級フリゲートHMSポインターである。抵抗すれば、ようしゃなく沈める!」
グ「ちっ、つまらねえジャマが入った。おい、くそガキ、命拾いしたな!」
主「に・・・逃げる気、か。」
グ「ガハハハハッ、死にそうな声でなにカッコつけてんだよ。じゃあな、あばよくそガキ!」
主「ま、まて・・・」
(ばたっ!)
ブ「〇〇!」
(海賊船デスポート号)
ヒ「え、逃げる?」
亀「・・・残念でやんすが、今の状態でグレートクインの海軍とやりあって勝てる可能性は低いでやんす。王女という切り札もないでやんすし。」
ヒ「お言葉ですがこのデスポート号、たとえフリゲート相手でもひけを取るようなことはありません。」
亀「絶対に勝てる保証がなかったら。危険は犯さない主義なんでやんす!」
ヒ「それに、襲撃隊の回収がまだです。」
亀「そんなのは放っておいて。とっとと逃げるでやんす!」
(ブン!)
亀「わっ、あぶないでやんす!」
グ「ああ、ボスすまねえな。ちょっと手が滑っちまった。ヒガキ、悪いが全員回収するまでちょっと待っててくれや。」
ヒ「・・・意外と早かったですね。」
グ「(ボスの行動なんぞ、お見通しよ。)」
(そして・・・)
ブ「キャプテンの様子は?」
カ「ああ、大丈夫だよ。あいつは頑丈だから、寝てたら治るさ。」
ブ「そうですか・・・」
カ「背中にオノが刺さったまま戦ってたんだから、たいしたもんだ。まあ、海軍が来てくれなきゃあぶなかったけど。」
ハ「あいつ、とうとう軍の命令をやぶって自分から助けに来たんだな。」
モ「依頼人に助けられたでやんす。」
ブ「・・・なんですって?いまさっき、何と!?何とおっしゃいました?」
カ「え?いや、あそこにいるナツミって海軍のやつの依頼で助けに来たんだよ。」
ブ「お母様でもおじ様たちでもなく?」
カ「!み、みんな、事情があるんだよ。」
ブ「・・・・・・・・・・・・・・・。そうでしょうね。ええ、そうでしょうとも。」
(日数経過表示)
(クインシティ)
ナ・ハ「かんぱーい!」
カ「無事に王女を王宮に届けられてよかったな。」
モ「それにしても、王女を助けたのにろくなほうびが出なかったでやんす。」
ナ「仕方ないだろ。ゆうかい事件は表向き起こっていないんだから。」
ハ「ナツミは昇格とかないのか?」
ナ「冗談だろう。命令無視の罰で、逆に2ヶ月間の給料停止処分にされたよ。」
ハ「・・・それはきびしいな。」
ナ「軍は規律が第一だ。それでも一応王女様を助けた功績で罪は少し軽くはなってるんだぞ。」
ハ「ははは、大変だったな。まあ、今日はおごってやるからなんでも好きなもの食えよ。」
(・・・そのころ・・・)
ブ「よく来てくれたわね。」
主「あ・・・どうも王女様。いまひとつ実感がわかなかったけど、そういう姿をしてみると、たしかに偉い人みたいだな。」
ブ「王室に生まれただけのことよ。・・・海賊のアジトから、ろくに話もできなかったわね。」
主「ああ、俺がケガで気絶してる間にナツミキャプテンが自分の船に連れて行ったからな。」
ブ「それに、今回の事件のおかげでなかなか街にも出られなくなったの。・・・だから呼んだのよ。説明しておきたいでしょう?どうして身分を隠していたのか。」
主「まあ、好奇心はあるよ。」
ブ「子供のころ、おとぎ話を聞いたのよ。身分を隠して民の中に入り、悪い大臣をこらしめるお姫様の話をね。」
主「それにあこがれた?」
ブ「なりたいなんて思わなかったけど、正体を隠して人々の中に入り込むなんて面白そうでしょう?だから、やってみたのよ。そこには悪者なんていなかったけどもっとすごいものを見てしまった。・・・貧しさ、よ。」
主「・・・・・・・・・。」
ブ「おとぎ話じゃわからなかった。そこは悪意に満ちた汚い世界で暴力と絶望だけがあったの。しばらくして、街の中に悪者が見つからない理由にきづいたわ。なんのことはない、私自身こそが、みんなを苦しめる悪者だったのよ。」
主「それは、考えすぎじゃないか?」
ブ「ええ、たしかにいろんな考え方があるとは思うけどね。でも毎日食べていたお菓子や着ていたドレスがどれほど高価で、それを買うお金でどれだけたくさんの人が生きていけるのか。知ってしまえば、お菓子もドレスも以前ほどに楽しめなくなったのは理解できるでしょう?。」
主「それは、そうだろうな。」
ブ「だから、それからは街の人の暮らしを少しでも知りたくて。いろんな場所でお手伝いすることから始めてね、そのうちに給料ももらえるようになったのよ。大勢の人に迷惑をかけて、それでもそういう時間がとても楽しかった。」
主「・・・・・・・・・。」
ブ「ねえ、港で戦列間は見た?」
主「たしか、海軍で一番大きい軍艦だったな。」
ブ「あれを一隻作るお金で、クインシティ中の貧しい人たちにきびしい冬を乗り切れるだけの食料を用意できるのよ。それも3年間。」
主「あれって、そんなにお金がかかるのか?」
ブ「それが戦争になると、沈むのよね。戦い以外でも、嵐とか事故とかで。」
主「もったいない。」
ブ「戦争をやらないのが一番なんだけど、まず、この戦争を早く終わらせないと。何かあればお願いしていいかしら?」
主「王女様のおおせのままに。」
【和平クエストお断り】
ナ「〇〇!緊急の仕事があるのだが受けてもらえないだろうか。」
主「なんだよ、やぶからぼうに。」
ナ「実は、さる重要な人物を緊急にある場所まで送って欲しいのだ。これ以上のことは言えない。」
B.いや、だめだ。
ナ「そうか、残念だが仕方がない。他の船を探そう。」
【和平クエスト了承】
ナ「〇〇!緊急の仕事があるのだが受けてもらえないだろうか。」
主「なんだよ、やぶからぼうに。」
ナ「実は、さる重要な人物を緊急にある場所まで送って欲しいのだ。これ以上のことは言えない。」
A.いいだろう。
ナ「そうか、助かった!ではお前の船で話をしよう。」
(そして・・・)
主「王女様をツンドランドまで運ぶ?」
ナ「実は、ツンドランドが突然和平を持ちかけてきて、その条件にこちらの政府もおおむね了解したのだ。」
主「すごい!やっと戦争が終わるのか。」
ナ「その調印はツンドランドで行う。むこうは当然皇帝自らが出席する。それに見合う人物としてブサイ王女が選ばれた。」
主「へえ〜!あれ、でもそれだったらどうして海軍の船を使わないんだ?」
ナ「先日、王女様の乗る予定だった戦列艦トライアンフ号で爆発事故が起こった。」
主「!」
ナ「たまたま王女様は別の場所にいて無事だったが、船長室は全壊した。・・・今回の和平条約に反対する勢力が軍の内部にいるんだ。」
主「つまり、誰が反対派かわからないから民間の船を使って、秘密裏に交渉の場所まで王女を運ぶのか?」
ナ「そうだ。」
必ず引き受けるけどセリフ分岐
A.よし、わかった!
ナ「おお、さすがいい返事だ!王女様もきっとお喜びになるぞ。」
主「え、王女様からの依頼なのか?」
ナ「・・・当然だろ。でなかったら、わざわざ外国の船なんかに依頼しないよ。」
B.誰からの依頼だ?
ナ「分かりきってるだろう?王女様からのご指名だよ。」
主「ああ、それなら受けるよ。前に約束したしな。」
ナ「え、約束?なんのことだ、それは。」
主「これ以上は言えないなぁ〜。」
C.えー、怖いなぁ
主「それって海軍に裏切り者がいるってことだよな?じゃあ、この作戦ももれてる可能性が高いじゃないか。それってものすごく危険・・・」
ナ「〇〇!この話を聞いてしまったからには、今さらやめるなどということはゆるさないぞ。」
【北海の死闘】
ブ「キャプテン〇〇。ツンドランドまで、よろしくお願いします。」
ナ「船長室は王女様と私で使わせてもらう。そういうことでいいだろうか?」
ブ「まあ、まともな船室はそこぐらいしかないからな。俺はモッチーたちと同じ部屋に行こう。」
ハ「おいおい、どうしてお前が王女様と同じ部屋なんだよ。」
ナ「王女様を護衛する者が必要だ。同じ女同士だから、つきっきりで警護できるしな。」
ハ「・・・女?まさか、お前、女だったのか!?」
ナ「え・・・ちょ、ちょっと待て。気づいてなかったのかよお前!」
ブ「ナツミは私よりずっと女らしくて宮廷内にも大勢のファンがたくさんいるのに。」
ナ「ファンって・・・王女様!」
ハ「い、いや、たしかに女みたいな変なやつだなとは思ってたけど。な、なあ、〇〇。」
主「いや、どう見たって女だろ。動物や植物は本で読んでくわしいのに人間観察はからきしダメだな!」
ハ「じゃ、気づいてなかったのオレだけ?」
主「さあ、コイツはほうっておいて出航するぞ。」
中継地点1
ブ「・・・・・・・・・・・・。」
主「こんなところにいると、船がゆれたときに海に落ちるぞ。」
ブ「そのときは助けてくれるのでしょう?前にさらわれたときみたいに。」
主「ああ、まかせてくれよ。」
ブ「・・・これほど重大な公務は初めて。少し緊張しているかもしれない。」
主「王女様なら大丈夫だよ。それより、出発が遅れたせいでむこうを待たせているんだろう?和平交渉は大丈夫かな。」
ブ「実は実務的な和平条件の交渉は政府が進めていて、もう終わってるんです。むしろ・・・ゆっくりの方がいいかも。」
主「おいおい。」
ブ「あっ、そうだ!たしか〇〇はツンドランドの皇帝に会ったんですよね。どんな人でした?人間を食べるというウワサもあるそうですけど。」
主「ああ・・・皇帝ね。」
(その時の話をしました)
主「今から考えると。あれは庭で栽培してるビーツ(赤カブ)のことだったのかもしれない。でも、本当に人を食べかねないぐらいあぶない雰囲気はあったなあ。」
ブ「へえ、面白そうな人ね。なんだか楽しみになってきたわ。」
ナ「・・・・・・・・・。」
ハ「よっ、王女様の警護ごくろうさん。」
ナ「しっ、話しかけるな。オレは王女様の警護で忙しい。」
ハ「ちょっとピリピリしすぎじゃないか?この船には怪しいやつなんていないぞ。」
ナ「怪しいやつがいなくても事故が起こるかもしれないし、問題は命の危険だけとは限らないだろ。」
ハ「ん?」
・・・・・・・・・。
ハ「ああ、なるほどな。」
ナ「へえ、鈍感な男かと思っていたけどさすがにそれぐらいはわかるか。」
ハ「ああ、もちろんだって。夜風でカゼでもひいたら大変だ。」
ナ「(ちっともわかってない!)」
中継地点2
ナ「あれはハンター級フリゲートHMSピンシャーだな。」
主「グレートクインのフリゲート?戦列艦よりも火力は落ちるが、機動性を重視した船だな。・・・だれがキャプテンなんだ?」
ナ「ホーキン男爵。20年以上キャプテンの地位にいる歴戦の勇士だ。」
主「・・・まっすぐ近づいてくるな。」
ブ「こちらも全速で、逃げましょう。」
ナ「王女様!ホーキン男爵は軍に忠実な方です。なにか情報をつかんで、本船への連絡へ来られたのかもしれません。」
ブ「ありえません。内密で行動するのがこの任務のかなめである以上、救援が来ることはないのです。」
主「ならば・・・あれは敵か。」
ナ「し、しかし!男爵は私の父の友人で、私が子供のころからよく知っているが、真面目で正義感のある方で・・・」
主「じゃあ、妨害をしてくるそれなりの理由があるんだろうさ。フォア・コース(大横帆)展開!全力で逃げ切る!」
(HMSピンシャー)
船「キャプテンホーキン!敵船は、帆足を上げました。」
ホ「マストは、こちらの方が高い。決して見失うなよ。」
船「アイアイサー!」
(そして・・・)
主「くそ、こっちより船が大きいのにたくみな操船で風と海流を使って少しずつ距離を詰めてきてる。・・・かなりの腕だな。」
ナ「当たり前だ。海軍の歴戦の勇者で、部下の水兵も百戦錬磨のベテランぞろいだ。」
カ「お前、どっちの味方なんだよ!」
モ「とにかく、追いつかれない限りは攻撃を受ける心配はないでやんす。」
(ドーン!)
主・ハ「え?」
(HMSピンシャー)
ホ「射程ぎりぎりだ。よーくねらえ。」
船「ハッ!」
(ドーン!)
(コンキスタ号)
主「ど、どうして前に攻撃できるんだ!帆船の大砲は、横にしかついてないはずだろ!」
カ「・・・9ポンド砲だ。」
主「なんだそれは?」
カ「海軍で一番射程が長くてしかも軽い大砲なんだ。本来の位置から運んできて前方や後方を撃たせることがある。」
カ「だから、一発撃ってから次のが飛んでくるまでの時間が長いのか。しかし、この距離ならそうそう当たるもんじゃ・・・」
(ドガン!)
船「か、甲板に直撃!2名が負傷!」
モ「じょ、冗談じゃないでやんす!このまま何時間も一方的に撃たれたらたまったもんじゃないでやんす!」
主「しかし、戦えば絶対に勝てないぞ。! (そうか、精神的に追い込んで降伏するか戦う気にさせるつもりか。) とにかく、夜まで耐えるんだ。闇にまぎれて振り切る!」
モ「まだ夜まで何時間もあるでやんす!」
(ざわざわ)
ブ「降伏を考えている方がおられるならそれはムダですよ。王室の人間を攻撃したとなれば死刑はまぬがれられない。おそらく、口封じに皆殺しです。」
カ「?そんな大罪をどうして向こうの水兵は犯しているんだ?」
ナ「え?」
主「知らないんだ、向こうの水兵は。おそらく、王女を殺そうと考えているのは、むこうのキャプテンと士官の何人かだけなんだ。」
ナ「あ、大多数の水兵は命令に従ってるだけか!」
主「急いで王室の紋章を描いた旗を造れ!」
(そして・・・)
船「あ!?敵の船が王室の旗を!」
ホ「気にするな。あれはツンドランドのスパイ船だ。」
船「しかし・・・」
ホ「おい。おまえ、ワシの下で何年やってきた?」
船「ハッ、申し訳ありません!」
(ドーン!)
主「くそ、苦労して描いたのに効果なしか。 (とにかく、みんなに目的を持たせて冷静さを保たせないとまずい。希望をなくせば、操縦でどんなミスが出るかわかったもんじゃないからな。) 海図をここに持ってこい!・・・・・・・・・・・・・・・。ここだ!「悪魔の指」。」
ブ「なんなの、それは?」
主「船乗りたちの悪夢、沖合いの浅瀬さ。こっちよりもむこうの方が船が大きい分船底も深いから座礁しやすい。そうそうスピードを出すわけにはいかなくなるだろう。」
(そして・・・)
モ「撃たれまくってあちこち穴だらけでやんすけど、なんとか「悪魔の指」にたどりついたでやんす。」
主「よし、みんなよくやった!水深を測りつつ慎重に進め。さて、むこうは船をたたんだかな?」
船「キャプテン!て、敵船は・・・次次と大砲を海に捨てています!」
主「!?」
モ「重い装備を捨てて、船底を上げるつもりでやんすね。」
主「くそ、さすが歴戦の勇士ということか。 (しかし、大砲を捨てたということはフリゲート本来の火力はだせなくなったはずだよな。ここは思い切って勝負を挑むか?)
選択肢
【北海の死闘 耐久パターン】
A.いや、夜まで逃げ回る
主「いや、あれは誘ってるだけだ。その手には引っかかるもんか。モッチー、つらいが夜まで逃げ切るぞ。」
(HMSピンシャー)
ホ「・・・挑発には乗らんか。コンキスタ号の船長は・・・えーと、なんと言ったかな?」
船「〇〇です。」
ホ「若いのにたいしたもんだ。(・・・ワシの最後の戦いの相手がかような手ごわい相手であることを神に感謝せねばならんな。)
(そして・・・)
(1時間後)
(ドーン!)
モ「左舷に一発くらったでやんす!」
主「・・・落ち着いて穴をふさげ。ケガをした者は?」
モ「いないでやんす。」
主「よし!ツキはこっちにあるぞ!みんな、もうひとがんばりだ!」
(うぉーーー!!)
(そして・・・)
(2時間後)
(どかーん!)
モ「メンマスト下に直撃でやんす!」
主「こらえろ!日没まで、あと30分だ。」
(HMSピンシャー)
船「こ、このままだと、日没までに追いつけません!」
ホ「・・・こっちがあせってどうする。しかし、砲撃開始から現在まで操縦ミスは2回だけか・・・相手の船はかなり優秀だな?}
船「はい!」
ホ「獲物としては申し分ない。ゆっくり楽しむとしよう。」
(そして・・・)
主「よし、日が沈む!船の明かりをすべて隠したら大きく進路を変更して逃げるぞ。」
モ「ずっと撃たれてひどい一日だったでやんすけど、ようやく逃げ切れるでやんす。」
ブ「みなさん、ごくろうさまです。」
主「王女様!ここは、まだ危ないですよ。」
ブ「実は一番下の船倉にいたのですが、ひざまで浸水してきて・・・」
主「えっ、それは大変だ。おーい、ポンプ持って来い!」
ブ「ナツミと私で排水は終わりました。その報告に来た次第です。」
主「王女様が排水作業を?」
ブ「ええ。力仕事なら慣れてますから。」
上陸後
(翌朝、快晴)
主「ここまで来れば、もう着いたも同然だ。それにしても、昨日は一日ひどい目にあったな。」
モ「夜通しやってた修理もようやく一段落でやんす。」
船「正面にピンシャーが見えます!」
主「なに!?」
モ「そんなバカな、でやんす!」
主「そうか・・・目的地が近いからこちらの位置を予測して先回りしたな。」
モ「まずいでやんす!今回は風上をモロにとられてるでやんす!」
主「(船に昨日のダメージも残ってる。今日はさすがに逃げ切れないな。だが、目的地はもうすぐなんだ!) こんなところであきらめられるか!おい、海図を持って来い!・・・・・・・・・。よし、反転してこの島に向かう!」
(そして・・・)
ホ「ふむ、コースを変えてあの無人島に向かっていたのか。また浅瀬で時間をかせぐつもりか?」
船「敵船、ボートを下ろしました!」
ホ「人数は確認できるか?」
船「はい・・・しかし、残念ながらさすがに距離があり正確な人数はわかりません。ボートは島に向かう様子です。」
ホ「あの王女様が和平交渉への参加をあきらめるとは思えない。普通に考えるなら船だが・・・そうか!) こちらもボートを用意しろ。海兵を20名、ワシが指揮をする。」
船「キャプテン自らですか?」
ホ「本船はコンキスタ号の追跡を続行。追いついたならば降伏させてあの島まで引っ張って来い。いいか、スパイが何を言っても絶対に信用するな。」
船「アイアイサー!」
(・・・そのころ・・・)
主「王女様、大丈夫ですか?」
ブ「ええ、私は平気。」
主「みんな、ボートを隠したらできる限り急いで島の反対側へ行くぞ。」
中継ポイント
ナコンキスタ号は大丈夫なのか?」
主「モッチー次第だな。おそらく男爵はこっちに来る。指揮官がいなくなって操船能力が落ちるから、大丈夫だと信じよう。」
ゴール
主「よし、この場所までやって来たぞ。すぐに準備にかかれ!」
(そして・・・)
船「この先に見張りがいます。」
ホ「銃が誤って発射しないように弾が入っていないことを確認しろ。人数はこちらが圧倒的に上だ、銃剣だけで制圧する。」
兵「・・・・・・・・・。 チェック完了いたしました!」
ホ「よし、海兵隊は方形陣を組め!・・・前進する。」
ナ「おい、こっちも来たぞ!」
主「よし、始めるぞ。王女様!」
ホ「む、砂浜か。上陸した地点の反対側の海岸に出たわけだな。」
ブ「そこで止まりなさい。」
兵「!!王室の正装じゃないか?」
ナ「お前たちは誰に武器を向けているのかわかっているのか?ここにおられるのは第一王女のブサイ様だぞ!」
兵「!!!」
ナ「ええい、武器を収めないか!」
(ざわざわざわ・・・)
ホ「・・・しっかりせんか!この場で誰の命令に従うべきかお前たちならわかっているはずだ。」
兵「!はい、キャプテンホーキン!」
主「(兵の動揺を鎮めたか。たいしたものだ。)」
ブ「ホーキン男爵。私がこちらにいるとよくわかりましたね。」
ホ「あなたは仕事を途中で投げ出すような人間ではないとわかっておりました。ですから、普通ならこちらがハッタリで船に残っていると思うでしょうな。・・・しかし、思い出したのですよ。軍艦が沈んだ後、ボートに帆を張って9日間航海して帰ってきた男のことを。私の古い友人、ナツミ海尉の父上です。」
ナ「・・・・・・・・・。」
ホ「われわれをやり過ごした後、ボートに帆を張って目的地に向かう。そう遠くないから、2日とかからず和平会議の場にたどり着けるだろう。そう考えたのだろう、ナツミ海尉?」
ナ「残念ですが、今回の作戦を考えたのは私ではありません。そこのキャプテン〇〇です。」
ホ「なんだと?」
船「キャ、キャプテン!沖を見てください!」
ホ「・・・コンキスタ号!どうしてここにいる!?」
主「全員ふせろ!」
モ「砲撃開始でやんす!」
(ドドドーン!)
(ひゅんひゅんひゅん!)
兵「う、うわあ!」
(どかーん!)
ホ「いかん、これはワナだ!」
主「全員突撃!男爵を捕らえろ!」
ホ「しまった、キャプテンを狩れ!」
戦闘
船「女王陛下、ばんざい!」
主「降伏しろ、ホーキン男爵!これ以上の戦いは無意味だ。」
ホ「そ・・・そうか、船はこの島をぐるっと回ったのだな?最初からこの場所で戦うつもりで!」
主「返事はどうした!」
ホ「ふふふ、あせるな若造。・・・ワシの負けだよ。」
(そして・・・)
主「ピンシャーは制圧した。王女様とナツミ海尉が乗り込んで、乗組員たちを説得したんだ。」
ホ「まあ、ワシがその場にいなければ「王室の正装」などという権威に、兵たちが対抗などできるはずもない。」
主「あなたが優秀なキャプテンだからできたことですよ。平凡な指揮官なら、島には来なかったしあなたを失って兵が動揺したりしない。」
ホ「高く買ってくれるのはありがたいが。こうして敗者となった今では、それも皮肉に聞こえるな。」
ブ「男爵、どうしてこんなことを?」
ホ「74名。」
ブ「?」
ホ「この戦争で死んだワシの部下の数だ。・・・和平条約の中身を聞いたが、ツンドランドから1ペラももらえず雪と氷に閉ざされた島2つだけでは割に合わんのではないかね?」
ブ「政府がこれ以上戦争を続けても、失うものが増えるだけだと判断したのです。」
ホ「政府?血を流しているのはいつもわれわれではないか。緑色になった水を飲み、コクゾウムシとウジのわいたビスケットをかじって砲弾と病気で仲間が倒れていく中でがんばってきたのだぞ?こんな結末、海の底にいる74人にもその遺族にも報告できるものか。」
ブ「・・・・・・・・・。」
ホ「それに裏条項だ。あれの存在を知れば、誰だって怒る。皇帝はわが国をバカにしておる。これではまるで敗戦だ。」
ブ「裏条項?」
ホ「・・・・・・・・・?まさか・・・知らん、のか?」
ナ「男爵!」
ホ「・・・なんということだ。ようやく、全部わかった。まったくなんということだ。」
ナ「もう、このぐらいでいいでしょう。王女様は条約調印の準備を。男爵は、船倉の牢に。」
ブ「待ちなさい!裏条項とはなんのことです?」
ナ「・・・私は知っておりますが。そのことを王女様に伝えることを禁じられています。」
ブ「交渉の責任者である私にどうして秘密なのです?」
ナ「・・・・・どうか、それ以上は聞かないでください。」
ブ「・・・・・・・・・・・・。わかりました。友人の頼みなら聞かないわけにはいきませんね。」
【北海の死闘 海戦パターン】
主「回頭するぞ。フライングジブ(船首三角帆)展開、勝負だ、HMSピンシャー!
ホ「・・・挑発に乗ったな。コンキスタ号の船長は・・・えーと、なんと言ったかな?」
船「〇〇です。」
ホ「若いのによくここまでがんばった。しかし、忍耐が足らん。・・・どれ、ひとつ教育してやろう。」
主「いいか、大砲を捨てたとはいえ浅瀬でむこうは動きがにぶい。うまく相手の頭を、こちらの側面で捉えるんだ。」
モ「まかせるでやんす!」
ブ「・・・私たちは?」
主「あ、王女様とナツミさんは船底の倉庫に。水が入ってくるかもしれませんがあそこが一番安全です。」
ブ「わかりました。あえて、勝てとは申しません。必ず生き残るよう努力してください。」
ナ「さあ、王女様早く!」
(そして・・・)
モ「行けるでやんす。相手の頭を押さえられるでやんす!」
主「よし、縦射(じゅうしゃ。前か後ろから砲撃をあびせること)をくらわせろ!」
ホ「左舷前方砲列、右舷後方砲列発射。発射と同時に右舷アンカー(イカリ)を投下。」
船「アイアイサー!」
(どどどーん!)
主「なに!!?浅瀬を利用して、アンカーと大砲の反動で、強引に船を横向きに変えただと!?」
モ「こ、これじゃあ側面同士の撃ち合いでやんす!」
海戦
主「勝ったぞ!」
ナ「信じられない。あのピンシャーに勝っただと?」
ブ「・・・大勢死傷者が出たようですね。」
ナ「王女様が気にすることではありません。これで調印式に行けるんですよ。」
ブ「その前に、ピンシャーの生存者を救出しないと。」
ナ「えっ、いけません!一刻も早く調印式の場へ行きましょう!」
ブ「彼らもわが国の兵士ではないですか。しかも、ほとんどの者は命令に従っただけのはずです。」
主「モッチー、ボートを下ろせ。ピンシャーの乗組員を救出する。」
モ「アイアイサーでやんす。」
ナ「やめる!見たところ、生き残った乗組員の数はこっちの水夫より多い。反乱を起こされたら厄介なことになる!」
主「せまい船倉に押し込めておくさ。それに、俺は敵だろうと見捨てたりはしない。
上陸
船「え、王女様が乗っていた?」
主「そうだ。ほら、あそこにいるぞ。」
ブ「・・・・・・・・・。」
船「・・・ウソをつけ!あいつなら街で見たことがある。ツンドランドのスパイだろう!」
ブ「たしかに、信じろといっても私のこれまでの行いが災いしてムリかもしれませんね。」
主「そんな・・・おい、お前たち。王女様は街の人たちの生活を知りたくて、身分を隠してクインシティにいたんだぞ!」
船「そんなやつが本当にいるわけないだろ。もし、そうだとしてもそんなのウソだ。」
主「ウソ?」
船「金持ちが貧乏人の生活をちょっと体験したからって、それは本当に貧乏がわかったことにはならねえだろ!」
ブ「!」
(そして・・・)
ブ「・・・・・・・・・。私は、いったい何をして来たんだろう。いけない、今は調印式のことを考えないと。」
ホ「調印式には行かせませんぞ。」
ブ「!!」
・・・・・・・・・。
(ばしゃん!)
モ「あれ?誰がボートをおろしたでやんす?」
船「おかしいですね。ちょっと様子を見てきます。」
ナ「大変だ、王女様が船のどこにもいない!」
主「なんだって?」
船「うぉー!」
主「なんだ、こいつらは!?」
ナ「ピンシャーの乗組員が脱走したな。だからあれほど見捨てろと!」
主「議論は後だ!」
戦闘
ナ「これで終わり・・・か?」
主「人数が少なすぎる。おそらく、さっきの連中は船倉からの脱走者じゃない。俺たちが救出した人間じゃなくて夜になるまでコンキスタ号の側面につかまってたんだ。」
ナ「なんのために?」
主・ナ「王女様!?」
カ「おい、ボートが離れていくぞ!二人乗ってる!」
主「乗っている人間を確認!それから別のボートを下ろせ!」
モ「ああっ、大変でやんす!残ったボートに穴があけられてるでやんす!」
主「なんだって?くそっ、なんて手際だ!」
船「ああっ、ボートが見えなくなりました!」
主「おいっ、海図を出せ!・・・このあたりに無人島があるな。」
モ「目的地はそこでやんすね。」
主「急いでボートを修理しろ!もうじき夜が明ける。明るくなったら追跡だ! (しかし、和平を妨害するのに殺さずためらったのはなぜだ?)」
中継地点
ナ「くそ、雪か。王女様は無事だろうか。」
主「ああ、心配だな。このまま見つからなかったらどうしよう?」
ナ「そうだ。このまま見つからなければ・・・」
主「ん?」
ナ「い、いや、なんでもない。さあ、探すぞ!」
(・・・そのころ・・・)
ホ「ハーックション!この年で長時間海水につかるとさすがに体にこたえるわい。」
ブ「信じられません。ピンシャーが沈んだ後、ずっとコンキスタ号の側面にしがみついていたなんて。」
ホ「なあに初めてってわけじゃない。偉大なるグレートクインの海兵は、船が沈んでも戦い続けるんじゃ。ま、最初の予定ではボートで逃げる前に火薬庫に火をつけるつもりだったが、ワシの部下が船倉にいたからな。あの若造、人助けで命拾いしよった。」
ブ「自分の国の海軍の強さを、この航海で初めて知りました。」
ホ「若いころは、もっと無茶したもんだ。フランダもスペトガルも強敵で、有能な艦長も優秀な船も大勢いたよ。焼き討ち船で体当たりしてきたり、風のない日に手こぎのガレー船で襲ってきたり・・・そうそう、海の中から爆弾をしかけてきた連中もいたな。その敵にわしらは勝ち続け・・・いつしか海に敵はいなくなった。ツンドランド海軍なんぞ、ごりっぱな艦隊があるのに港から出てもこん。ワシが怖いからだ。」
ブ「その輝かしい軍歴がこのような形で終わってもいいのですか?」
ホ「軍歴?はっはっは・・・ワシは陸が怖い。」
ブ「?」
ホ「親も兄弟も全員、先に亡くなった。おいは、この戦争で戦死したから一族の者は、もう残っておらん。海の上では歴戦の勇士でも、陸に上がればさびしい老人じゃ。今度の戦争が終われば、海軍はワシを陸上勤務に回すだろう。」
ブ「まさか、それが目的で和平交渉を妨害したのではないでしょうね。」
ホ「さて、どうじゃろな。」
ブ「どうして私を殺さないのです?」
ホ「これでもワシは王室に忠誠を誓っておるからな。」
ブ「昨日は何時間も、大砲を撃ってきたではありませんか。」
ブ「あれに当たるようなツキのない人間なら、どうせものにはならんじゃろ?」
ゴール
【北海の死闘クリア後】
ナツミのセリフが少ないのであちらベース
【結婚式】
同じく
【クインシティの料理】
カ「いつ食っても、この国の料理はまずいな。」
主「まあ、船の上と違って新鮮な野菜があるんだから。肉に火もよく通ってるし。」
カ「そうか?この魚料理なんてギトギトで、人間の食い物には見えないけどな。そのくせ味付けは塩だけだし。」
ナ「・・・聞き捨てならないな。わが国にもおいしい物ぐらいある。」
主「本当か?」
ナ「だいたい一般人はともかく、お金持ちはおいしいものを食べてるに決まってるだろ。わが国は世界でもいちばん豊かな国なんだからな!」
主「具体的に何か挙げてくれよ。」
ナ「オレが以前パーティで食ったものといえばだな・・・ノルーデン風サーモンフライ、フランダ風ブイヤベース、パラポルト風パエリア・・・」
主「全部、。外国の料理ばかりじゃないか。」
ナ「え・あ、いや、ちょっと待てよ・・・そうだ、スコーンだ!たしかあれは、わが国の料理だ!」
主「ただのビスケットを料理と主張されてもなあ。」
ナ「なにを言う!ハチミツをつけたスコーンに勝る食い物はないぞ!」
主「もっと手の込んだお菓子を作れよ!」
ナ「お菓子?」
主「・・・だめだ、この国は。」
エ「ナツミさんは軍人だからね〜。グレートクインの食べ物なら、キドニーパイみたいなパイ料理とプディングがお勧めだよ。」
ハ「へー、今度作ってくれよ。」
エ「・・・・・・え?」
う、うん、努力してみる。 (ちゃんと作れるかなぁ?)」
【ナツミとハーシバル1回目】
ハ「よっ、キャプテンひさしぶり!」
(プイ)
ナ「・・・・・・・・・。」
ハ「なんだよ、知らない仲でもないのに無愛想なやつだな。」
ナ「合いたくない時だってあるだろ。」
ハ「ここで何をしてるんだ。」
ナ「海軍の・・・用事だ。」
ハ「へー、海軍の。国から給料がもらえるなんて、失業の心配がなくてうらやましいな。」
ナ「何も知らずにのんきなことを・・・ツンドランドとの戦争が終わって海軍は大幅にリストラだ。オレの船は民間に払い下げで水兵たちは退職、オレたち士官は強制的に休職になった。」
ハ「マジかよ。じゃあキャプテンは・・・」
ナ「もうキャプテン(船長)じゃない。戦時中の特例で海尉階級での船長待遇だっただけだ。平和になって給料は十分の一だよ。」
ハ「そりゃ・・・大変だな。」
ナ「おまけに装備や水兵の補充を自腹切ってやってたから給料は前借していたんだ。あと4ヶ月は無給だな。」
ハ「おいおい!それで生活できんのかよ。」
ナ「だから、ここにいるんだよ。貴族出身の上級士官がこの酒場に何人かいるだろ。オレみたいな女の士官は珍しいからな。海軍の用語も理解できるから、ええと・・・話し相手にはもってこいだ。」
ハ「・・・なんだって・」
ナ「オレは王女に肩入れしすぎた。この国を変えてくれるかと期待していたんだが、その結果として今は孤立している。新しく海軍内でコネを作らなくては任官の望みすらない。」
ハ「コネがなきゃ、一生休職か?」
ナ「あるいは陸上任務か。オレは、お前たちのような自由な立場がうらやましい。」
バ「おーい、ナツミくん!カードの相手が足りんのだ。こちらに来てもらえるかな?」
ナ「はい、ただいま参ります。」
ハ「お前、接待なんてできないだろ。」
ナ「やってみせるさ。もう一度海に出るためなら、なんだってしてやる。」
ハ「やめろよ!そんな海軍なんてやめてオレたちの船に来い。」
バ「おーい、ナツミくん!・・・まだかね。」
ナ「はい、ただいま!・・・手を、放してくれないか。」
ハ「・・・・・・・・・。」
【ナツミとハーシバル2回目】
ハ「この下宿だな。」
主「それにしても、あのナツミキャプテンがそんな苦労をしているとはな。」
ハ「とにかく、ああいうまじめなやつが一生懸命、貴族の連中にコビを売ってると思うとがまんできないんだ。」
主「それで食い物の差し入れか。」
ハ「他にもいろいろ持ってきたんだが。・・・あれ、留守みたいだぞ。しかたがない、プレゼントの箱を部屋の前に置いていこう。」
主「会えなくて残念だったな。」
ハ「いや、これでいいんだよ。・・・あれ?」
ナ「・・・・・・・・・。」
主「なんだ、今帰ってきたところか。どうする、せっかく来たんだし話ぐらいしておくか?」
ハ「いや、顔を合わすとケンカになるからいいよ。意地を張って受け取らないとか言い出しそうだしな。」
ナ「ひっ!?」
(きゃああああああ!!)
主「おい、今の悲鳴は?」
ハ「あいつだ! おい、何があったんだ!」
ナ「ああっ、お前たちは!?さてはお前らだな、オレに嫌がらせをしたのは!」
ハ「え?」
主「ま、待て、誤解だ!ハーシバル、おまえ箱に何を入れた?!」
ハ「クマの手とか、ハチの子とか。あとそれからめずらしい虫の標本。」
主「そうしてそんなものを!?」
ハ「え?もらったら、うれしいだろ?」
ナ「得体の知れない干からびた肉があったがあれはなんだ!」
ハ「ああ、あれはラクダのオスの(ピー)だよ。粉にして飲むと健康に・・・」
(バキッ!)
主「アホかーっ!!」
(そして・・・)
ナ「まあ、おまえたちに悪意がないのはよくわかった。」
主「というか、こいつがどうしようもなくバカなだけなんだけどな。」
ハ「それより、海には出られそうなのかよ?」
ナ「ああ、喜んでくれ。ニューホープの情勢が悪化しているからどうやらオレにも出番がありそうだ。」
ハ「・・・なあ、どうしても海軍じゃなきゃいけないのか?クインシティならいくらでも経験豊かな船乗りの就職先はあるだろ。もちろん、コンキスタ号だってある。」
主「(あの、キャプテンは俺・・・)」
ナ「この国にいろいろと問題があるということはわかる。王女様も言っていたが、貧富の差も大きいし、税金だって思重い。それでもこの国は海で栄えてるんだ。海軍が外国の攻撃からこの国を守っているからだ。そういう仕事に誇りを持っている。」
ハ「・・・そうか。それなら仕方がないな。ときどきは、こうやってメシでもおごってやるからがんばれよ。」
ナ「ああ。得体の知れないプレゼントはもうごめんだが、食事ならしっかりおごられてやるぞ。」
主「(ひょっとして、俺ジャマ?)」
ラベル:パワポケ